皆さんは、大学生がどういう日常を送っていると思いますか?大きな教室での講義やサークル活動など、テレビドラマで見るようなイメージをもっているでしょうか?そこで、リアルな学生生活を知るため、東北生活文化大学高等学校の3年生8人が、現役の東北学院大学3年生で任意団体「ハーベスト」学生代表の田村紗希さんにインタビューしました。
田村さんの通っている大学について教えてください
東北学院大学は東北で最大規模の私立大学です。全部で5学部14学科あって、キャンパスも大きく3つあります。私が通っているのは仙台市泉区にある泉キャンパスで、その他に仙台市内中心部にある土樋キャンパスと、多賀城市にある多賀城キャンパスとがあります。特に泉キャンパスは緑が多くきれいで、学生も多いなど、雰囲気が好きになって入学しました。
私が所属する教養学部人間科学科は、名前からも分かるように人間を科学する、言い換えれば人間の活動を研究する学科です。具体的には心理学、社会学、教育学、体育学の4つの分野を組み合わせて学ぶのですが、その中でも私は社会学、教育学を勉強しています。
その他の特徴として、宮城県内では一番朝が早い大学です。他の大学だと8時50分とか9時から始まるところが多いのですが、この大学では8時半からはじまります。また、土曜日にも講義がある代わりに、夏休みや春休みがとても長いのも特長です。
大学生は普段、どういうことをしているのですか?
基本的には講義とサークル、そしてアルバイトになるでしょうか。講義は、高校と違って、自分が勉強したいと思ったものを選んで、自分で時間割をつくります。講義の取り方によっては、1時間目の次が4時間目ということもあるので、その間、空いている時間は学内の食堂や喫茶店などで友達とおしゃべりしたり、パソコン教室でインターネットをしたりして過ごしています。また、大学の近くに住んでいる人は、空いている時間に家に帰ることもあるみたいです。
これまで受けてきた講義で一番印象深いのは、一般教養科目の「哲学」の講義です。現代の私たちから見れば当たり前のような考え方は、実は昔の哲学者たちが一生懸命考えて生み出したものでした。それまで哲学に触れる機会がほとんど無かったこともあり、とても新鮮でした。
サークルやアルバイトなど、講義以外の活動を教えてください
東北学院大学は、サークル活動の種類も多くて活発です。運動系のサークルはもちろん、文化系のサークルもいろいろあり、学生によってはサークルを掛け持ちしている人もいます。
高校の部活動とは違い、同じ種類のサークルが複数あるのも大学ならではです。たとえば、野球やテニスを行うサークルがいくつもあります。大会などでの優勝を目指して、日々練習に励むサークルもあれば、スポーツを通した交流や、軽く汗を流すことが目的のサークルもあります。一般的に大学公認の運動系サークルは、大学の名前を背負って大会に出場するので、勝つことを目指して必死に頑張っています。
また、文化系のサークルも数多くあります。軽音楽部や新聞部、演劇や落語なんかもあります。私自身は、外国の方と交流したいと思い、国際交流を行うサークルに所属しています。皆さんも、大学に入ると、入学時に先輩からたくさんサークル勧誘のビラをもらうことになると思います。ビラを見たり、友達とサークル活動をのぞいてみたりして、参加したいサークルを選んでくださいね。
サークルの他に、アルバイトもかなりの学生がやっています。週3日前後、アルバイトをしている人が多いようです。稼いだお金は、服やCD、携帯電話代、そして、友達と遊ぶために使っています。特に、高校のように制服がありませんから、服にお金がかかってしまいます。また、長期の休み期間中に旅行に行くために、お金をコツコツ貯めておく人もいるみたいですね。
また、ボランティア活動や大学外の学生サークル(大学横断型サークルについては6ページから特集しています)に参加している学生も最近は多くなってきました。
私は、大学2年生の時に、高校生や大学生と大人との出会い場をつくる「オータムセミナー」というイベントに参加し、今年から、そのイベントを高校などで出前開催する任意団体「ハーベスト」の学生代表として活動しています。(詳しい活動内容は4ページで紹介しています)
高校と大学は何が違いますか?
一言でいってしまえば「自由」だということです。どの講義を選ぶのかというのも自由、教室で座る場所も自由、そもそも講義に出席するかどうかも自由。だから、講義に出ないでバイトや部活ばっかりする人もいます。もちろん、講義に出なければテストは大変ですし、進級できなくなったりします。そういうとき、大学は学生を助けてはくれますが、守ってはくれません。基本的に自分で決め、自分でやっていかなければいけません。逆に、自分でやらなければ、簡単に大学生活から脱落してしまいます。
でも、自由だからこそ、自分で自分のスタイルをつくれるのがとても楽しいです。自分が受けたい講義を選び学んで、自分の好きなことができるサークルで活動して、アルバイトで稼いだお金でお気に入りの服を買うことができます。
そして、自由だからこそできる最大の魅力は、多種多様な人との出会いがあることです。大学内だけでも、各分野で第一線の先生たちや尊敬できる先輩との出会いがありますし、アルバイトやボランティア、大学横断型のサークルに参加することで、より幅広い人々との出会いがあります。私自身、その出会いがきっかけで自分の視野が広がりました。
大学に入るためには、何を準備するべきですか?
私はAO入試で受験し合格して、東北学院大学に入学しました。AO入試は、なぜその出願先の学部学科で学びたいのかを、はっきりと大学に伝えないと合格できません。願書にその理由や、志望動機を書きますし、先生との面接でも聞かれます。
私の場合、大学のことを徹底的に調べました。ホームページやパンフレットはもちろん、大学に頼んで個人見学もさせてもらい「どうしてもこの大学に入りたい!」と気持ちを固めました。
AO入試に限らず、大学に入るためには、志望動機を明確にするべきだと思います。それがしっかりすると受験勉強も前向きになれるからです。だからこそ、自分が行きたいなぁと思う大学のオープンキャンパスには積極的に参加したらいいと思います。
ちなみに、8月2日に東北学院大学泉キャンパスのオープンキャンパスがあります。私もいますので、会場で会ったら声をかけてくださいね。そして、10月13日(体育の日)には私が所属している「ハーベスト」が、土樋キャンパスで「オータムセミナー」を開催しますので、そちらにもお越しください。
−ありがとうございました!